クラシックスタイル入門 スーツの着こなし①

ファッション

~ 意識で印象が変わる ~

はじめに

スーツはビジネスシーンにおいて、その人の印象を左右する大切なアイテムです。とはいえ、正しい着こなしやアイテムの選び方を知る機会は意外と少ないのではないでしょうか。

私はビジネスではもちろんのこと、休日のクラシックコンサートやオペラ鑑賞においてもスーツを愛用してきました。特にクラシックスタイルのスーツには強い関心があり、上質なものを厳選しながら、その魅力を追求してきました。

クラシックコンサートやオペラ鑑賞と聞くと、敷居が高いと感じる方もいるかもしれません。しかし、クラシックスタイルのスーツは、ビジネスでもフォーマルな場でも基本的なルールは変わりません。

このブログでは、私が実践し体感したスーツの着こなしや、各アイテムの選び方について綴っていきます。 クラシックスタイルを主体としつつ、スーツ全般に役立つ情報をお届けするので、ぜひ参考にしてください!
※クラッシックスタイルを主体として記述していますが、スーツの着こなしにおいては共通だと感じています。

落合正勝著「男の服装術」と「カジュアル編」

まず最初に私に影響を与えた書籍のご紹介です。
落合正勝著「男の服装術」です。
この書籍では「クラシックなスーツスタイル」を提唱されています。初版が1999年であり、かれこれ25年程経過しておりますが、基本的な事はほとんど変わっておりません。

この書籍は当時30歳手前だった私に大きな影響を与えました。ちょうど クラシック音楽を聴き始め、コンサート会場にも出かけるようになった私にとって、ピッタリの内容で、自分が目指すファッションの方向性とまさに一致していたのです。
現在でも私のバイブルとして大切に扱っています。

「流行に左右されないスタイルを身に付けたい。」「これからオーダースーツにチャレンジしてみたい」と考えている人にとっては、ピッタリの内容だと思います。
クラシックなスーツは、単なる服装ではなく、着る人の品格や価値観を表現するものです。このブログでは、クラシックなスーツの基本と着こなし、心構えについて解説してゆきます。

クラシック スタイル について

落合さんは この書籍のなかで「クラシック」なスーツスタイルを提唱されています。「クラシック」を「古典的」と捉える方もいらっしゃると思いますが、本来の意味は「一流の」「最高水準」「伝統的」であり、上質なものを指しています。クラシック音楽も「一流」「最高水準」で「伝統的」なのもと捉えると自然ではないでしょうか。またスポーツの世界でも、テニスの「ウィンブルドン」やゴルフの「マスターズ」、野球における「WBC」 においても「クラシック」という言葉は用いられています。

スリーピースのオーダースーツ

スーツにおける「クラシック」な着こなしは、多少のトレンドの変化はあるものの、流行に左右されず、「上質」でありながら「エレガント」であること求められます。
貴方はいままで、「エレガント」を意識したことがありますか?

実はクラシックなスーツの着こなしには「プロトコル」(ルール)が存在します。その「プロトコル」を押さえていくことで、「エレガント」に近づいていくのです。

前述した落合さんが求める「クラシック」な装いを突き詰めると、身に付けるアイテムは上質であり、当然 高額になります。

しかし このブログでは、アイテムのクオリティの追求は一旦置いといて、「クラシック」を意識しつつ、出費を抑え、スーツの着こなしが「キレイ」に見える ちょっとしたコツを中心に伝えてきたいと思っています。

なお、このブログに使用している画像については、私が長年お世話になっているテーラーの了解を得て、使用させて頂いております。

意識について

スーツを着るうえで大切なことがあります。それは「意識」することです。これは何もスーツに限ったことではありませんが「意識」していることが、そのまま その人の外見や雰囲気に表れます。つまり「あの人 素敵だな」と感じる人は、そこを「意識」をしているということです。あなたは周りの人に、どんな風に映りたくて、洋服を着ていますか?

私はスーツを着るときは「意識」を纏っていると思っています。
僭越ではありますが、私が「意識」していることを述べさせて頂きます。

・知的さ、エレガンスを表現したい。
・キッチリをした印象を与えたい。
・清潔感と若干の色気も出してみたい。


私はこようなことを意識しながらスーツを着ています。そのために、目的に合った洋服を選び、言葉遣い や 立ち振る舞いも意識しています。もちろん全てを上手にできている訳ではないですが、日々意識することで、少しずつ表現できるようになってくるものと思っています。

もちろん人それぞれ、服を着る目的は違ってきます。
堅い仕事であれば、「誠実」に見られたい。夜のお仕事でしたら、「華やか」に見られたい。その他 「親近感」や「ワイルド」さ、「躍動感」などを表現したいかもしれません。

まずは、その人の目的に合った「意識」を持つことが大切だと思います。

クラシックなスーツの着こなしは、単に見た目の問題ではなく、その人の姿勢や価値観を反映します。基本を押さえ、自分自身の品格を高めることを意識してみましょう。

余談ではありますが、イタリア人があんなにお洒落で色気があるのは、常日頃から女性にモテたいと思っているからではないのでしょうか?(笑)

姿勢について

これまで「クラシック」や「意識」について書いてきましたが、「姿勢」も とても大切です。これは「意識」から通じているものですね。

下の写真をご覧ください。実は私自身が写真館で撮影してもらった時のものです。
左側の写真は何も意識せずに座った状態で、右側はカメラマンから指摘を受け、姿勢を正した状態です。

意識せずに座った状態
姿勢を意識して座った状態

私はこの画像を見て愕然としました。
まずは椅子に腰かけてみたのですが、気を抜いて座ってしまったために、左側の写真は背中も曲がり、足も広がり、少しだらしなく見えます。
その一方で右側の写真は、顎を引いて背筋を伸ばし、足を揃えているため、印象がシャープに見えます。

どうです、意識や姿勢一つで、これだけ印象が変わってきます。体型すら違って見えますね。

なかなか自分の姿を客観的に見る機会は少ないと思いますが、現在はZoom会議などで、自分自身の姿を見る機会もあると思います。自分がどのように映っているか、どういう表情をしているのかなど、意識してみると新たな発見があるかもしれません。

今回は「スーツの着こなし」について、まずは意識の部分を中心に記事を書いてみました。しかし「意識」だけでも随分印象は違ったでしょう。それと同時に、相手への影響力も同じように変わってくると思います。
まずは、ここからスタートとなります。

次回からは、いよいよスーツ本体の選び方や、着こなしのルールについて綴っていこうと思っています。
お楽しみに。

「クラシックスタイル入門」シリーズはコチラ
 スーツの着こなし① 意識で印象が変わる
 スーツの着こなし② 美しく見えるポイント
 スーツの着こなし③ アイテムの選び方
 スーツの着こなし④ ディテールを知る
 スーツの着こなし⑤ 投資すべき優先順位
 スーツの着こなし⑥ 上手なつきあい方

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